多読で英語をマスターしよう！効果的な勉強方法や注意点は

多読をしようと思ったら、まずは本や雑誌を選ばなければなりません。自分の興味や関心のおもむくまま、好きなジャンルの本を選ぶといいでしょう。

注意が必要なのは、英語が難しすぎる本は選ばないようにすることです。本を開いて、単語の半分が知らない言葉だったら挫折してしまいます。一般的には、知らない単語が全体の10パーセント前後にとどまっているのが理想的です。

ジャンルによっても英語に特徴があります。小説は会話では使わない文学的な表現が使われていることもあります。

もっとも取っつきやすいのは、趣味などの実用書や雑誌などの記事です。まずはやさしい英語で書かれている雑誌や本から始めて、徐々に英語のレベルを上げていくのが理想でしょう。

多読の最大のメリットは、語彙や表現のレパートリーが増えることです。たとえばアメリカの政治を伝える雑誌や新聞を読むとします。すると、しばしば登場する言葉にthe Oval OfficeやCapitol Hillという言葉があります。

単語自体の意味はそれぞれ「だ円型の部屋」「議会の丘」という意味ですが、実際にこれらの意味は、「大統領執務室」「連邦議会」のことを指します。

ホワイトハウスにある大統領の執務室はだ円型(oval)で知られています。そのことから大統領執務室という意味になり、ホワイトハウスや大統領自身を指す意味で使われることもあります。

Capitol Hillも、アメリカ連邦議会の丘という意味ですが、そこに立つ議会そのものを指しています。このように日本語訳からではたどりつけない「生きた英語」が次々と学べます。

たくさんの英文に触れることで、英文の組み立て方、つまり文法も自然と身につくでしょう。このため多読は、スピーキングやリスニングの上達にもつながるといわれています。

多読で大切なことは、読んでいる最中にわからない単語があっても辞書を引かないということです。立ち止まらずに読み続けましょう。読み進むうちに、わからない単語の意味が推測できるようになります。この推測できるというのが、英語学習にとっては重要です。

推測できる力がつけば、ネイティブとの会話でわからない単語を耳にしたときも、前後の文脈から理解できるようになるでしょう。

読み続けてもどうしても単語の意味がわからなければ、読み終えたあとに辞書を引いてみるといいかもしれません。こうして覚える単語は印象に残り、確実に豊かな語彙につながります。

もうひとつ注意するポイントは、選んだ本や雑誌が退屈なら、さっさと別の本に切り替えることです。

おもしろくない本を読み続けると挫折につながります。多読の目的は多くの英文を読み進むことです。選んだ本を最後まで読むことにこだわる必要はありません。

おもしろくないと感じる場合、いくつかの原因が考えられます。英語が難しすぎることや、内容がおもしろくないなどでしょう。

わからない単語が多いようならレベルを下げて、平易な言葉で書かれている本などを選びましょう。初心者の場合、子ども向けの絵本なども最適です。